
「メイド・イン・ジャパン」とは何か
答えは「生産・製造の最終工程が日本で行われていること」。
その条件を満たせば日本製=メイド・イン・ジャパンである。ただし裏を返せば、仮に海外の品質の低い素材を使用していたとしても、日本で縫製されたものはすべてメイド・イン・ジャパンとなる。
一方エドウインは、常に、今や世界的なブランドともなっている高品質な「ジャパンデニム(日本製生地)」を使用し、世界に誇れる「メイド・イン・ジャパン ジーンズ」を製造している。しかし、それを原料(綿)レベルまで突き詰めた場合、そのほとんどすべてはアメリカなど海外の綿を使用しているのが実態である。それは、単純に現在、日本における綿花の自給率がほぼゼロであることに起因する。
そんな現状の中、エドウインという日本のデニムメーカーとして「原料レベルまで日本製にこだわった、本当のメイド・イン・ジャパン ジーンズをつくりたい」。この理想を胸に、今回のEDWIN TOKYO HARAJUKUの9周年記念「大日本ジーンズ」を創った。

デニム生地に欠かせない原材料である綿。
明治時代前半までは日本でも広く綿花の栽培が行われていたが、明治29年の綿花輸入関税撤廃により安価な外国産綿が流通するようになり国内の綿花栽培は衰退していった。現在の日本の紡績工場で織られている生地も基となる綿花はほぼ外国産が主流になっている。
今回の「大日本ジーンズ」では、東日本大震災の津波により稲作が困難になった農地で塩害に強い綿花を栽培して作られた綿を100%(他国綿とブレンドせずに!)デニム生地の緯糸として使用している。様々な想いが詰まった国産の綿を使用した特別なデニム生地だ。

紡績を行ったのは日本製にこだわったデニム生地を世界に発信し続けている日本綿布社。
100%和綿を緯糸に、ピュアインディゴをロープ染色した糸を経糸に使用し織り上げている。6番手という太い緯糸にしているため肉厚でザラ感のある独特の風合いに仕上がっている。
こだわりはセルビッジ(生地の端にある耳)。一般的には赤が多いセルビッジだが、今回は日本のカラーでもあるジャパンブルーをイメージ、しかも生地のロープ染色とは違いセルビッジ部分には綛(かせ)染めしたインディゴ糸を使用している。ロープ染色とは違い芯までしっかり染まっているので、経年変化はしながらも青い色は保ち続ける。

ブランドを刻印するレザーラベルには、害獣として駆除されてしまう動物皮革を有効活用するチバレザーを使用。経年変化も味わえる鹿革でEDWINロゴの刻印の上から「大日本ジーンズ」を象徴する日の丸モチーフをプリントしている。
自分の着ている服の原料にまで思いをはせること、その現状を知ることはとても重要なことだろう。

海外からの安い原料輸入やポリエステル素材の普及によって、日本での綿花栽培は1930~50年頃には衰退してしまった。1930~50年と言えば、今に続くジーンズの基礎が完成した年代でもある。
当時は叶わなかったが、EDWIN TOKYO HARAJUKU 9周年では、日本の綿で1930~50年代の古き良き時代のジーンズをオマージュしたジーンズとデニムジャケットを展開。
ルーズフィットでシンチバックやバックポケット当て布など当時のディテールを再現したジーンズ、同じくシンチバックやポケット当て布を用いたルーズフィットで短丈のデニムジャケット。
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