"メイド・イン・ジャパン"のブルージーンズ、『EDWIN』。
日本から発信するジャパンクオリティとして、世界のファッションシーンからも注目されているデニムブランドだ。
そんな『EDWIN』がお届けする、世界に通用するハイクラスでハイクオリティジャパニーズサウンド、それが"Blue Music"である。
良くも悪くも、相対する意味を持つ"Blue"という言葉。
ココではさまざまなイメージを想像させてくれる、日本が世界に誇るジャパンクオリティなグッドミュージックを"Blue Music"として紹介してゆく。
■TRACK LIST | |
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A面 | B面 |
01. スイマー | 01. ジャブ・アップ・ファミリー |
02. ドッグ・ソング | 02. いとこ同士 |
03. アニメーション・ヒーロー | 03. 夜の伯爵/The Night Count |
04. マイ・ネーム・イズ・ジャック | 04. オールド・レディー |
05. スタジオ・ミュージシャン | 05. トラベシア |
■TRACK LIST | ||||
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A面 | ||||
01.スイマー | 02.ドッグ・ソング | 03.アニメーション・ヒーロー | 04.マイ・ネーム・イズ・ジャック | 05.スタジオ・ミュージシャン |
B面 | ||||
01.ジャブ・アップ・ファミリー | 02.いとこ同士 | 03.夜の伯爵/The Night Count | 04.オールド・レディー | 05.トラベシア |
今回は、1978年にリリースされた、ムーンライダーズのサードアルバムをご紹介。
ムーンライダーズは、鈴木慶一を中心とするジャパニーズロックのグループで、当時のメンバーには、実弟の鈴木博文やかしぶち哲郎、椎名和夫、矢野誠など、いろいろメンバーが変わりつつ、成長をとげていったという不思議なバンドだ。
2011年には、無期限活動休止を発表したるが、2016年に期間限定で「活動休止の休止」を発表。近年もライブをやったりしている。
メンバーも活動も、かなりエキセントリックなカレらではあるのだが、こちらはそんなムーンライダーズの現行メンバーともいえる、鈴木慶一、岡田徹、武川雅寛、鈴木博文、かしぶち哲郎、白井良明の6人によって制作された作品。
ちなみに、当時のプロモーションコピーは、「'80年代への予感!ヨーロッパ・ロックシーンを彷彿させる確かなグループ。」だったそう。パっと見たときに、正直なにを言っているのかがわからないという、、、まったくもってすごいコピーである。
しかし、本アルバムを聴いてみると、これが言い得て妙!なぜか納得してしまうアルバムのコピーだったりするのだ。
それは、おそらく当時の日本のバンドのなかでも、もっとも洋楽に近いサウンドを展開していた唯一無二のバンドと言っても過言ではないからだろう。
そのくらい、このごくAOR的で、オシャレで、アーバンなジャケットアートからは、まったくもって想像もつかないほどトガッていて、いま聴いてもあたらい、まさに”ヌーベルバーグ=新しい波”で、ニューウェイヴな一枚なのである。
そんなワケで、超個人的偏見で選んだベストトラックは、「マイ・ネーム・イズ・ジャック」の日本語カヴァー。 オリジナルはアメリカのシンガー、ジョン・サイモン。イギリスのロックバンド、マンフレッド・マンがカヴァーし、世界的に大ヒットした作品としておなじみ。
とにかく、民謡っぽいというか童謡っぽいというか、、、一度聴いたら耳にのこる、いや!のこってしまう、単純でせつなすぎるメロディーに、鈴木慶一が独自の訳詞をのせて、日本語でカヴァーするという荒ワザを披露。 ピチカート・ファイヴが、ムーンライダーズ版の日本語カヴァーしたことも記憶にあたらしいが、このメロディーにみんながヤラれてしまったに違いない。
そして、おもわずノってしまうグッドグルーヴの「ジャブ・アップ・ファミリー」。
何を言っているのか、何語で歌っているのか、パッと聞きだとまったくわからない。しかし、よくよく歌に耳を傾けると意外や意外!歌詞が韻を踏んでいるという、まさにジャパニーズヒップホップの走りなのである。
そこに、おそらくDr. Buzzard's Original Savannah Band的な、まさにサヴァンナ歌謡的解釈ながらエレクトリックもおり混ざっている、なんとも表現しがたいバックトラックに、後半からはサンバビートがミックス。なんともノリノリすぎな、無国籍的ダンスミュージックなのだ。
さらに、”ブラジルの声”とも称されるブラジリアンサウンドの代表的アーティスト、ミルトン・ナシメントの「トラベシア」を、メロウなAORサウンドでカヴァー。
このなんとも日本人のココロに深く浸透する日本語歌詞は、メンバーのかしぶち哲郎が訳詞を担当。 収録されているコレまでのダンサブルでニューウェイヴなグルーヴを、このハンパないサウンダージ感あふれるメロウなサウンドで一気にクールダウン!というよりもほぼほぼチルに近い感じ。
まったくもって「なんともおそまつさまでした!」的な、すばらしすぎるアルバムの展開なのである。
音楽的には好きな音楽をやりたい放題やっているだけなのだが、さまざまな国の音楽が融合され、ついには無国籍感グルーヴを生みだし、結果的に日本独自のオリジナリティなサウンドを成立させてしまった本作。
しかし、ナゼだかそんな音楽たちに夢を感じてしまうという、まさにドリーミーなブルーミュージックなのだ。