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vol.6 アン・ルイス

"メイド・イン・ジャパン"のブルージーンズ、『EDWIN』。

日本から発信するジャパンクオリティとして、世界のファッションシーンからも注目されているデニムブランドだ。

そんな『EDWIN』がお届けする、世界に通用するハイクラスでハイクオリティジャパニーズサウンド、それが"Blue Music"である。

良くも悪くも、相対する意味を持つ"Blue"という言葉。
ココではさまざまなイメージを想像させてくれる、日本が世界に誇るジャパンクオリティなグッドミュージックを"Blue Music"として紹介してゆく。

Vol.6「ピンクだけれどブルー!多幸感たっぷりな最重要ブルーミュージックがココに」

アーティスト:アン・ルイス
アルバム:『PINK PUSSYCAT』
(レーベル:ビクターエンタテインメント/TOWERVINYL/TOWER TO THE PEOPLE / 発売年:1979年/2018年)
A面
01. Dream Boat Annie
02. Love Magic
03. Just Another Night
04. ウォッカ or ラム
05. 太陽神 ~恋の女神~
B面
01. Alone in the Dark
02. バスルーム
03. シャンプー
04. Lost in Hollywood
05. アイム・ア・ロンリー・レディ」
06. Dream Boat Annie(Reprise)

今回は、ジャパニーズポップス界を代表するヴォーカリスト、アン・ルイスによる、1979年リリースのオリジナルアルバム『PINK PUSSYCAT』をご紹介。

アン・ルイスといえば、1984年の「六本木心中」などのハード路線のロック歌謡曲の方が、世間的にはおなじみのイメージかもしれない。

しかし、コチラは知る人ぞ知る!彼女がそんなロック路線へと向かう前夜にリリースした、超本格派ソウル&ディスコ、ファンクの”裏”名盤なのだ。

プロデュースには山下達郎。
さらに、吉田美奈子や細野晴臣、坂本龍一、高橋幸宏のチームYMO、斉藤ノヴ、渡嘉敷祐一、そして桑名正博ひきいるTEARDROPSなどなど、、、すばらしすぎる超豪華メンバーがこのアルバムのために集結。

ちなみに、山下達郎プロデュースのアン・ルイス作品といえば、「恋のブギ・ウギ・トレイン」が有名。本アルバムには、そんなディスコ&ファンク要素たっぷりなキラキラサウンドが盛りだくさんで収録されている。

おススメは、作詞&作曲を吉田美奈子、編曲に山下達郎と椎名和夫が手がけたニューヨークディスコフィーリングの名曲「Love Magic」。時代的にはどうしても歌謡ディスコな匂いがしてしまいそうだが、コチラは、ストリングといい、ホーンセクションといい、吉田美奈子のコーラスといい、「恋のブギ・ウギ・トレイン」に負けず劣らず、思わず両手を上げて踊りたくなってしまうほどの、本格派80’sキラキラディスコサウンドなのだ。

そして、ラテンパーカッションの乱れ打ちが印象的なダンスミュージック、「太陽神 ~恋の女神~」。
作詞には吉田美奈子、作曲&編曲に椎名和夫が担当した、ホンモノよりもホンモノな夏を感じるラテンヴァイヴス。

さらに、山下達郎&吉田美奈子による和モノ・ディスコブギーの大名曲!「Alone in the Dark」。
アン・ルイスのヴォーカル力もさることながら、吉田美奈子のコーラス、イントロの印象的な旋律のキーボードと、鋭利な刃物のようなホーンセクション、体が流れに包みこまれるようなストリングス、クチャクチャと同間隔に刻まれるギター。それらさまざまな完璧なファクターによるセッションから生まれたグルーヴが、言葉を失って踊ってしまうほどすばらしすぎなのだ。
元ネタは、おそらく、マチガイなくLAMONT DOZIER(ラモン・ドジャー)が、77年にリリースしたディスコグルーヴ「GOING BACK TO MY ROOTS」ではないかと。
この曲を聴かずして、この盤は語れない。昨今のシティポップブームの最重要サウンドと言っても過言ではないだろう。

そういったディスコグルーヴ以外にも、作詞に康 珍化、作曲&編曲を山下達郎が担当し、達郎本人もセルフカヴァーした「シャンプー」のようなメロウサウンドも最高。

どうしても歌謡ロックなイメージが強いアン・ルイスだが、この感じのディスコ&ソウルグルーヴを歌わせても、いやむしろコチラの方が彼女に合っていると確信できるアルバムなのである。

ピンク色のジャケットアートの裏面には、チャイニーズタイトルの『粉紅色的小猫』と、この上ないオリエンタル感がまたなんともグッド!そして、79年リリースのオリジナルLPは、初回限定でクリアピンク盤という、そこはかとないオシャレ感。

ちなみに、もともとアルバム名は『PINK PUSSYCAT(ピンク・プッシーキャット)』だったが、近年の再発の際に日本語タイトルがオトナな事情で『ピンク・キャット』と若干改名。
何だかいろいろと意味が変わってしまう気もするのだが、それも時代なのかもしれない。

しかし、本作を聴くと、山下達郎&吉田美奈子コンビのワークスがいかにスゴかったかをしみじみと思い知らされる。

カレらのファンク魂が炸裂した、ジャパニーズ・レディ・ソウルのブルーミュージックなのだ。


カネコヒデシ(BonVoyage)

MediaDirector / Editor & Writer / DJ / Journalist
編集プロダクション"BonVoyage"主宰、社会派カルチャーなWEBマガジン『TYO magazine/トーキョーマガジン』発行人。
ニッポンのちょっといい音楽を紹介するプロジェクト『Japanese Soul』主宰。

WEB、紙、空間など、さまざまなメディアを駆使して時代を編集するオトコ。
毎月第三金曜日に渋谷のBar「NIGHTFLY」にて、DJイベント『Japanese Soulナイト』を開催中!

・TYO magazine/トーキョーマガジン: http://tyo-m.jp/
・Japanese Soul: http://japanesesoul.jp/