Vol.09 間宮貴子

"メイド・イン・ジャパン"のブルージーンズ、『EDWIN』。
日本から発信するジャパンクオリティとして、世界のファッションシーンからも注目されているデニムブランドだ。
そんな『EDWIN』がお届けする、世界に通用するハイクラスでハイクオリティジャパニーズサウンド、それが"Blue Music"である。

良くも悪くも、相対する意味を持つ"Blue"という言葉。
ココではさまざまなイメージを想像させてくれる、日本が世界に誇るジャパンクオリティなグッドミュージックを"Blue Music"として紹介してゆく。

幻のシンガーがたったいちまいだけ残した、ワン&オンリーなブルーミュージック!

アーティスト:間宮貴子
アルバム:『LOVE TRIP』
レーベル:Tower to the People x Light Mellow's Picks
発売年:2012年
■TRACK LIST
01. LOVE TRIP 06. 渚でダンス
02. チャイニーズ・レストラン 07. ONE MORE NIGHT
03. 真夜中のジョーク 08. モーニング・フライト
04. 哀しみは夜の向こう 09. たそがれは銀箔の…
05. ALL OR NOTHING 10. WHAT A BROKEN HEART CAN DO
■TRACK LIST
01. LOVE TRIP 02. チャイニーズ・レストラン 03. 真夜中のジョーク 04. 哀しみは夜の向こう 05. ALL OR NOTHING 06. 渚でダンス 07. ONE MORE NIGHT 08. モーニング・フライト 09. たそがれは銀箔の… 10. WHAT A BROKEN HEART CAN DO

今回は、ジャパニーズシティポップス史上、もっとも謎に満ちている、、、と言っても過言ではないシンガー、間宮貴子によるアルバム『LOVE TRIP』をご紹介。

コチラのアルバム、彼女が1982年にリリースした超がつくほどのアーバンサウンド。

もともとは、男女混成のジャズヴォーカルトリオPAO(パオ)に一時期在籍。その後、ソロとなり本アルバムをリリースした彼女。と、ココまでは普通のシンガーがたどる道を順調にすすんできたとおもえる。
しかし、このデビューアルバムをリリースした後、こつ然と業界から姿を消す、、、という、まさにいわく付きのアルバムと言えるだろう。

プロデュースは、ジャズサックス奏者の沢井原兒氏。
大学時代には渡辺貞夫ことナベサダなどに師事し、矢沢永吉、吉川晃司、RCサクセション、鈴木雅之、加山雄三、今井美樹など、錚々たるアーティストをサポートしている叩き上げのサックス奏者だ。

さらに、来生えつこ、椎名和夫、難波弘之、井上鑑、向井滋春、上原裕に加え、沢井率いるBIKKURI HOURNS、さらにコーラスに東北新幹線のふたりが参加するなど、日本屈指とも言えるAORユニットがバックを固めている。

おススメは、タイトル曲ともなっている「LOVE TRIP」。
作詞に来生えつこ、作曲/編曲に椎名和夫という、ニッポンのAORグルーヴを築き上げたふたり。
間宮貴子の気だるいアンニュイな感じのクールなヴォーカルにミディアムメロウなビート、そしてライトなピアノと野太いベース、カッティングギターと、AORの三大ファクターに、ブロウするサックスソロ。最上級アーバンなそれぞれのパートが絶妙にミックスされたサウンドに、ココロもカラダもヴァイヴレイション。
ちなみに、B面5曲目に収録されている「WHAT A BROKEN HEART CAN DO」は、同トラックの英語歌詞バージョン。

そして、ハイレベルなグルーヴィーAOR「真夜中のジョーク」。
80年代初期の日本の歌謡界に、これだけ最高級クオリティのAORサウンドがあったことは、世界に誇っていいと思う。それくらい素晴しくて美しいサウンドなのだ。
作曲は、山下達郎サウンドの根幹のひとつ!と言っても過言ではないキーボード奏者、難波弘之氏。
夜のとばりを感じてほしい、これがジャパニーズ ライト&メロウ。

さらに、収録曲のなかで唯一アップリフティングなAOR系ディスコヴァイヴス、「渚でダンス」。
ハネたドラムに、ウネるベースライン、鼓膜を優しくつつみ込むコーラス、そして分厚いホーンセクション。そのすべてがいちいちアーバンなのだ。イントロは、もしかしたら浅野ゆう子の「セクシー・バス・ストップ」のオマージュ!?
作曲は、やはりこの人!安定の難波弘之氏。

もちろんそのほかのトラックも、セクシーで、ライトで、メロウなグッドミュージックを収録。

まさにAOR最高峰のアルバムと言っても過言ではないだろう。

しかし、これが彼女のデビュー作であり、引退作になってしまったという、あまりにも不思議で、一種の都市伝説とまで言われている間宮貴子。

日本のシティポップ史上、希にみるAORグルーヴを詰め込んだ、最高峰ブルーミュージックないちまいなのだ。

カネコヒデシ(BonVoyage)
MediaDirector / Editor & Writer / DJ / Journalist
編集プロダクション"BonVoyage"主宰、社会派カルチャーなWEBマガジン『TYO magazine/トーキョーマガジン』発行人。ニッポンのちょっといい音楽を紹介するプロジェクト『Japanese Soul』主宰。
WEB、紙、空間など、さまざまなメディアを駆使して時代を編集するオトコ。
毎月第三金曜日に渋谷のBar「NIGHTFLY」にて、DJイベント『Japanese Soulナイト』を開催中!

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