POPEYE 3月号掲載(2/9発売)

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2019/02/09

POPEYE 3月号掲載(2/9発売)

誇りを持って。エドウインのデニムを日々加工中。


photo:Naoki Honjo
illustration & title calligraphy:Yu Nagaba
text:Tamio Ogasawara




上の写真が藤田さん。加工場はインディゴに染まりやすいので服は黒や紺が多め。 平日はすぐに帰って、週末はたざわ湖スキー場にスノーボードをやりに行ったり、八郎潟に釣りに行ったり。 ハタハタのしょっつる鍋が大好物。下の写真右から、ヒゲ加工用の型。型の見本となるような先上げ加工を藤田さんが作る。 ダメージ加工もこのように行う。細かい打ち合わせも現場からは離れずに。左端の写真が、ヒゲをつけるためのブラスト加工用のマシン。 少しやらせてもらったがすごく楽しい。




お金を動かしているだけでお金をもうけている人の多さに、それはそれですごいことだと思うんだけど、 どこか不条理を感じてしまう今日この頃。せっかく仕事をするなら、何かしら人の役に立つことをしたほうが、単純に格好いいなと思うわけ。うん、絶対ステキ。
秋田にある〈エドウイン〉の加工工場「MCD」で19歳から働いて16年。特にあまり考えずに友人の父親の紹介で気軽に入ったという 「前工程」担当の藤田直善さんだが、「一生の仕事じゃないかと思っています」って、よどみなく朗らかに、意志は固めに。 「とにかく働いていて楽しくて。『前工程』とは、新商品をラインに流す前に、ヒゲ(アタリ)やダメージなどのデニムの 最終加工イメージを実際の形にする作業場です。本社の生産担当の方ともう少しヒゲ弱めにとか、かなり細かく、何度も確認を取りながら進めます。 まだこの担当になって1年なので、先輩から教わることもたくさん。お題が来たら、先輩は悩んで、いろんな道具を試して、 こんなふうに加工したいからとテニスボールでこすったり。基本のブラスト加工やシェービングなどは1か月あれば最低限は身につきますが、 この積み重ねを十数年。30歳から5年ほどはライン管理の仕事もやらせてもらったのもいい経験です。 自分で考えてこすって、いいなと思ったもの、いいなと思ってもらえたものが製品になる。 それが、たくさんの方にはいてもらえるってすごく嬉しいことだなって、あらためて思うときもありますね」
こういう話を直接聞くと、ますます、人のためになれる仕事に憧れる。 決して派手じゃないけど、役に立ってなんぼでしょ。絶対。

(C)マガジンハウス2019 POPEYE3月号掲載